アスベスト(石綿)と解体工事【4】
皆様こんにちは!
解体工事専門店トリコワです。
本日はアスベスト(石綿)について第四弾となります。
これまでアスベストの危険性や建築物のどのような場所に使われているか、そしてその解体についてなどご説明してきましたが、今回はアスベストそのものについてと健康障害について、詳しくお話しようと思います。
■アスベスト、実は色々種類があります
アスベスト=繊維状の鉱物、ではないのです。
アスベスト=繊維状鉱物の固有名詞だと考える方も多いと思います。
実は繊維状鉱物の総称なんです。
正確にお伝えすると、国際労働機関で1986年の石綿条約にて「石綿(アスベスト)とは、繊維状けい酸塩鉱物で、蛇紋石族造岩鉱物のクリソタイル(白石綿/温石綿)および、角閃石族岩鉱物群のアクチノライト、アモサイト(茶石綿)、アンソフィライト、クロシドライト(青石綿)、トレモライト、あるいはそれらを1つ以上含む混合物をいう」と定義付けられています。
6種類あり、過去に使用されてきたアスベストの約9割は、クリソタイルと言われています。
■石綿関連疾患とは
アスベスト(石綿)を吸入することにより生じる疾患を「石綿関連疾患」と呼んでいます。
一般的に粉塵を吸い込んだ場合、鼻腔や咽頭を通過して気管に到達しても、粒子の大きさによっては気道粘膜に付着して、繊毛の運動により取り除かれるようです。
しかし、アスベストの繊維は幅がとても細かく、肺胞に到達してしまうのです。
肺の容積85%が肺胞で占められており、そこに到達すると肺疾患に繋がります。
肺の奥深く肺胞に届いたアスベストの繊維、それによっては肺の様々な病気がおこる…想像しただけで息苦しくなります。
長年の喫煙により、肺疾患を患うかたもいらしゃると思いますが、喫煙者で石綿ばく露をしている方は、肺がんのリスクを高めるそうです。
イヤな相乗効果、です。
喫煙が疾患発症の引き金になることも知られていて、喫煙をやめることで石綿関連肺がんを防ぐことができると言われています。
石綿関連疾患で代表される疾患の一つに、中皮腫というものがございます。
2017年には、石綿が原因とされる中皮腫で1555名が亡くなったとされ、95年の3倍に増えているそうです。
中皮腫以外にも様々な肺疾患がございますので、次回は石綿関連疾患で代表とされる疾患を、いくつかご紹介したいと思います。
ぜひご覧ください。