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アスベスト(石綿)と解体工事【6】

2024.04.12(Fri) 解体工事コラム

 

皆様こんにちは!解体工事専門店トリコワの川越です。

本日はアスベスト(石綿)について第六弾となります。

これまでアスベストとは何か、その危険性などについてご紹介してきました。

現在はその危険性から使用禁止になっておりますが、すでにアスベストを含む建材を利用して建築した建物のリフォーム工事や解体工事には今での石綿ばく露(アスベストを含む粉塵を吸入してしまうこと)する可能性があります。

現場で作業する方の健康を守る取り組みや解体時の対策についてご紹介します。

 

■現場で働く仲間の健康管理について

建築物の解体やリフォーム工事等でアスベスト粉塵発生する場所に従事する労働者に対して事業者は石綿健康診断を受診させる義務があります。6か月に1回定期的に石綿健康診断を受診し、その健診結果記録は対象者が業務に従事しないことになった日から40年間保存しなければなりません。以前ご紹介した石綿関連疾患は発症までの潜伏期間が大変長いため保存期間も40年ととても長いです。

 ■解体作業時のアスベスト対策

石綿含有建材等を使用した建築物等の解体を行う際には石綿のばく露対策が必要不可欠です。アスベスト粉塵の発生量に応じたレベルごとに対策も異なります。レベルとは石綿含有建材の種類、石綿の種類、石綿の含有量や解体方法などにより異なりますが石綿含有建材は石綿含有吹付材※レベル1、石綿含有保温材等※レベル2、石綿含有整形板等※レベル3、石綿含有仕上げ塗材※レベル3相当に分類され、当社が行っている木造の一般的な戸建住宅はほとんどがレベル3かレベル3相当となります。レベル1が一番発じん性(粉塵が発生しやすい)が高く電動ファン付き呼吸用保護具や送気マスクなどの使用が義務付けられており、除去作業するスペースは隔離された作業場を準備することも義務付けられています。レベル3ではレベル1までの厳格なルールではありませんが防塵フィルター付きの半面型マスクや粉塵が飛散しないよう、例えば換気扇や換気口、窓、時にはエアコンのダクト部分など目には見えない粉塵が入り込まないように徹底的に密閉した上で、乾燥していると飛散しやすいため湿潤化を行いながら除去作業をしています。もちろん解体だけではなく、解体前の分析調査でも同じように対応します。私が初めて分析に立ち会ったときに密閉作業や分析用の試料採取の際には同じように対策を講じており、その大変さと重要さを実感しました。

 このように私たち解体業者は解体する私たち自身の健康だけではなく、解体物件の近隣にアスベストが飛散しないよう徹底的に対策を講じて工事を行っております。